いよいよ寒くなってきましたので、ハムスターの防寒対策について色々検討されている方も多いでしょう。
最も手っ取り早く、簡単に防寒対策をするなら「エアコン」なりますが、エアコンを使わない(もしくはできるだけ使わない)のであれば、ペット用ヒーターも効果的な選択肢になります。
ヒーターといっても様々な種類があることはご存知でしょうか?
この記事ではハムスターのヒーターの選び方について紹介します。
目次
ハムスターのヒーターの選ぶ上で知っておきたいこと
数あるヒーターから「ベストな物」を選ぶには、ヒーターの種類と特徴を基本知識として知っておく必要があります。
なぜなら、ヒーターとはいってもその効果範囲や特徴が全然違うからです。
ハムスターのヒーターといってもかなりの種類があります。
- パネルヒーター
- ケージに床置きするヒーター
- 保温球・暖突
- 代用品
こういった具合です。かなりの種類がありますし、それぞれ特徴は異なります。
なので、まずは上記で挙げたヒーターについて説明をします。
パネルヒーター
特徴は薄いシート状のヒーターでケージの下に敷いて使うタイプのヒーターです。
パネルヒーターの特徴
ヒーター自体の温度はそこまで高くならず(大体40℃程度)プラスチックやアクリルといった材質のケージでも安心して使えます。
パネルヒーターの役割は、ケージ内を温めるというよりは、パネルヒーターを敷いた部分だけを温める効果があります。(ホットカーペットのようなものです)
PTCという機能を備えている商品が多いですが、これはヒーター自体が「温度の自己制御できる」ことを意味しています。
簡単にいうと温度が上がると抵抗値も上がる仕組みでヒーターが暖まってからは一定温度を維持します。(多少の誤差はあります。)
ケージの中に入れる必要がなく、ヒーターの使用方法もケージの下に敷くだけですので、最も敷居の低いヒーターとも言えます。
特徴を踏まえた使用上の注意点
ケージの下に敷けるのでハムスターにいたずらされるリスクがなく、PTC機能をもっているヒーターは温度が上がり過ぎないため、使いやすいです。
しかし、ヒーターとしてのパワーは非力ですので、真冬にパネルヒーターのみで温度対策するのは難しいでしょう。
非力だからとはいえ、ヒーターをケージ内に入れることはおすすめできません。
40℃前後の温度は暑すぎますし、ケージ内に入れるにはヒーターとしての耐久性が足りず、ヒーターや電源コードを齧られて破損してしまうでしょう。
商品によっては、ケージの底面と密着させることを推奨していない商品もあります。この辺は購入前に良く商品を確認した方が良いでしょう。
※メーカーページに使用方法が詳しく記述されていたり、説明書がネット上からダウンロード可能な商品も多いです。
パネルサイズが大きくなるとW(ワット)も大きくなります。ケージサイズにあったパネルヒーターを選べばOKですが、注意点としてはケージの底面全体を覆うサイズのものはおすすめしません。
ヒーターにより暑くなりすぎてしまった時に、その場所からハムスターが退避できるよう「温度勾配」を付けた方がいいです。
パネルヒーターのサイズは大きくても「ケージの1/3程度のサイズ」に留めておくことがポイントです。
ケージに床置きするヒーター
上記パネルヒーターはケージの外で利用するヒーターでしたが、こちらはケージの中に床置きして温めることができるヒーターです。
※ケージ内に設置できるパネルタイプのヒーターも便宜上ココに入れます
ケージに床置きするヒーターの特徴
ケージ内で利用できるように、生活防水機能や電源コードをチューブでカバーしているものが多いです。
また、ケージ内で利用するため、ヒーターそのものの温度はやや低めに設定されています。
このタイプのヒーターもケージ内を温めるのは難しいです。
特徴を踏まえた使用上の注意
ケージ内での利用を想定しているためにパネルヒーターに比べ補強されていますが、ハムスターか齧ったりすることでヒーターを壊されてしまうなどのリスクはゼロではありません。
また、オシッコやウンチなどで汚れることもあるので、清潔に保つためにもお手入れが必要です。
このタイプのヒーターとしてのパワーは非力ですし、保温範囲が非常に狭いです。ケージに床置きするタイプのヒーターで真冬の温度対策するのは難しいでしょう。
保温電球・暖突
ケージの上部に取り付けるタイプのヒーターです。
<保温電球>
<暖突>
保温電球・暖突の特徴
パネルヒーターなどは、ケージそのものを保温するまでのパワーはありませんでしたが、保温電球や暖突はケージ保温をする目的で導入するものです。
保温電球は文字通り電球の形をしております。
暖突は電球ではなく厚めの板のような形状でケージの天井に取り付けます。
暖突は爬虫類を飼育している方が良く使っているヒーターで、かなり人気があります。消費電力がそこまで高くなく省エネで、保温電球よりも耐久性に優れます。
特徴を踏まえた使用上の注意
ケージそのものを温めることができるので魅力的ですが、ケージに保温電球や暖突を取り付けること自体のハードルが若干高めです。
ハムスター用のケージの多くはプラスチック製です。
保温電球や暖突の取り付けを想定されていないものも多いため、工夫が必要でしょうし、取り付け位置によってケージの暖まり方が変わりますので、ベストポジションを見つける必要があります。
保温電球や暖突は表面温度がかなり熱くなりますので、特にプラスチック製のケージでハムスターを飼っている方は、使っているケージの耐熱温度は把握した上で、設置位置を検討し適切に取り扱う必要があります。
更に言うと、自動温度調節機能がないので、ケージ内が暑くなり過ぎないようにサーモスタットの導入も必要でしょう。
サーモスタットは、ケージ内の温度をある一定の温度以上に上昇させないよう制御ができるので自動温度調節機能がないヒーターにより暖まり過ぎるのを防止します。
代用品
ここで取り上げるのは「小動物(小鳥、爬虫類用なども広義的に含め)のヒーター」に該当しないものでヒーターに代用されるものを紹介します。
電気毛布・電気ブランケット
人間が使う電気毛布(ブランケット)は、そもそももサイズが大きいため上記で紹介したパネルヒーターに比べると消費電力は高めですが、エアコンに比べるとだいぶ省エネです。
また、毛布やブランケットはパネルヒーターにはない保温力も魅力です。
電気毛布を使用する場合は、
- ケージの上に被せるパターン
- パネルヒーターのようにケージ下に敷く
2つのやり方がしている方が多いです。
ケージ下に敷く場合は、パネルヒーターと同じでケージ底面全体に覆うのではなく、温度勾配を付けた方が良いでしょう。
ケージの上から電気毛布で覆うやり方はハムスターを飼っている方のブログなどでも出てきますが、温度勾配をあまり意識せず、リスクヘッジとなるサーモスタットも導入していないやり方で紹介されている場合が多いので、そのままマネすることは危険だと考えます。
ただ単にケージを暖めるだけの行為は「温度管理」ではありません。
ハムスターを飼うのに必要なのは温度管理であり、ケージを暖める行為はそのための一手段でしかないので誤解がないように認識しましょう。
カイロ
カイロは一時的な効果しかありませんので、おすすめできませんが、病院に連れていく時にキャリーケースと一緒にカバン入れておくなどの用途ではおすすめです。
どのヒーターを選ぶべきか?
どのヒーターを選ぶべきかは、使用目的により異なります。
ケージ内の温度を暖めるなら、保温電球や暖突
ケージ内の温度を暖めるのであれば、保温電球や暖突になるでしょう。パネルヒーターではケージそのものを暖めることはできません。
ただし、多くのハムスターケージ(プラケースなどの含む)は取り付けに一工夫必要でしょう。
また、ケージの素材を考えて設置する必要もありますし、パネルヒーターのように一定温度でリミットが掛かるものではないので、サーモスタットと併用する事が必須です。
やや大掛かりですが、爬虫類を飼っている方なんかを見ていると当たり前ですので、我々ハムスターの飼い主も見習った方が良いのかもしれません。
補助的な役割ならパネルヒーター、ケージに床置きするヒーター
真冬のヒーターとしてはメインにはなれませんが、前述の通りパネルヒーターを敷いた場所だけが暖まります。
参考までにプラケースでパネルヒーターを敷いた際の温度は下記です。

- 床から50cm(大体)くらいの棚の上にプラケースとヒーター設置
- 生体や床材などない「空」の状態で実施
- 断熱材なし
- 利用機材
- 鈴木製作所のプラケース(特大)
- GEX シートヒーター(S)
上記結果から分かるようにパネルヒーターを敷いた場所のみが暖まり、それ以外の場所はケージ外とあまり温度が変わりません。
もちろん、春や秋であれば十分役立ちますし、真冬にも補助的に利用できます。
ハムスターが怪我や病気だったり、弱っている時などには役立ちますし、「さっと使えてさっと仕舞える」気軽さは思いのほか優れものです。
サイズ展開も豊富なので、小さめの物を買ってピンポイントでホットスポットを作ることもできますので用途は幅広いです。
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